1. その他
  2. 【防災】女性として取り組める防災とは

その他 2020/04/23 10:46

【防災】女性として取り組める防災とは

tonya-expo

#防災 #男女共同参画 #災害 #女性

1.・災害に強いコミュニティを作るには

1.エンパワーメント

2.レジデンス

2.・男女共同参画で防災を!
3.・被災したら...男性と女性で異なること。

1.避難生活中に起こる問題

2.復旧・復興中に起こる問題

3.両方の時期を通して起こる問題

4.・地域のダイバーシティを生かした防災
5.・女性としてできる地域の防災活動
6.・今後の防災を女性目線で

①ママのための減災マニュアルを作る

②受援力を高める

7.・災害に強い地域づくりを

岐阜県内の子育て支援活動をしているNPO法人こどもトリニティネットが女性目線での防災ついてまとめましたので(こどもトリニティネットのブログはコチラ)、TonyaEXPO netでもご紹介します。

 

みなさんは、消防団や消防士、レスキュー隊など防災に携わる仕事は男性というイメージありませんか?地域の防災も然り...。

災害が今後減らないと言われている日本。そこに住んでいる以上、男性女性関係なく防災に取り組む必要があります。

 

今回は、開発政策・ジェンダー専門家の大崎麻子さんの講演をもとに、誰もが安心して暮らすために女性目線で考える"防災"についてお伝えします。

・災害に強いコミュニティを作るには

もし、災害が起こってしまった場合...私たちの日常生活は急激に変化をし被災・避難生活をしなければなりません。災害による変化を乗り越えるためには、災害に強いコミュニティを作ることが大切です。

1.エンパワーメント

エンパワーメントとは、自己決定できる力を身につけることです。このエンパワーメントを身につけることによって、災害に強い国になります。

女性として大切なのは、男性と対等に意思決定に参加するためのエンパワーメントを身につけることです。簡単なことのように思えますが、いざその場になると難しいことでもあります。あらゆる選択肢から自分の意思で選び取る力、そんな力が災害に強くなるための一歩です。

2.レジデンス

レジデンスとは、"回復力"のことです。災害前よりも良くするという意味の"build back better"という考え方を大切にすることで、災害に強い国づくりに繋がります。

・男女共同参画で防災を!

"ジェンダー平等"という言葉は、最近メディアでも取り上げられ耳にすることも多くなりましたね。男女が等しく権利を持ち、意思決定にも対等に参加する"男女共同参画"のことです。

防災に対しても男性と女性でニーズがもちろん異なります。災害への備えや復興計画を一緒に話し合い、一緒に決めることなしには、実効的な「防災」は無理と言われています。

・被災したら...男性と女性で異なること。

では、男性と女性でどのように異なるのか...実際の被災体験から問題を考えてみましょう!

1.避難生活中に起こる問題

●生活環境(プライバシー・衛生など)

●安全・安心(治安・暴力など)

●心身の健康

●物資の不足と管理

→女性用品のほかに、粉ミルクやおむつ等の乳幼児用品の不足が問題となりました。

●固定的性別役割分担の強化(炊き出し・介護・子育て)

→女性がやるものという固定概念から起こる問題ですね。嫌とは言えない雰囲気だったそうです。

2.復旧・復興中に起こる問題

●家族・地域コミュニティでの関係(DVなどの暴力増加・孤立など)

→妊娠中・シングルマザー・思春期の女子・外国人女性は保護優先度が高いと考えられています。

3.両方の時期を通して起こる問題

●働くこと・収入

●意思決定への参加(避難所運営や復興のための議論)

 

実際に体験しないと分からないことばかりですね...。社会によって作り上げられた「男性像」「女性像」により、期待されている役割や立場が違うことが原因となることも多々ありますね。

・地域のダイバーシティを生かした防災

"ダイバーシティ"とは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方です。

"地域の人々"と一言でいっても性別が異なることはもちろんですが、子ども・高齢者・障害者・外国人・傷病者など多様な人々がいます。

 

地域の防災力を高めるには、近隣住民や地域の人たちが互いに協力し助けあう"共助"が重要になります。

その共助を機能させるためには...

地域の人々の多様性を理解し、"力"(労働力・知恵・知識・情報網)を発揮できるようにすることで、協働して共助を機能させることができます!

・女性としてできる地域の防災活動

現在、防災に関する意思決定の場は男性が中心となっています。日本では男女の人口比はおよそ半半。しかし、市区町村防災会議の委員を占める割合は、男性が92.3% 女性7.7%と明らかに男性中心型の防災となっています。

 

では、具体的になにができるのか...

①方針決定への女性参加

●地域防災組織の役員

●自治会の防災会議

●女性防災リーダーの育成

●地域女性団体の育成・連携

 

②多様なニーズへの配慮

●マニュアル類の見直し

●備蓄物資の見直し

●男女のニーズを踏まえた防災訓練

 

③暴力の防止

●災害時の防止・相談体制の整備

●リーダー・自治体職員など関係者への周知・研修

 

言葉にしてみると、難しいことが多く感じますが、防災に関する場に女性がいるということが大切です。少しずつ地域の防災を知ることから始めていきましょう!

・今後の防災を女性目線で

もし、被災してしまったらbuild back better(災害前より良くする)で女性が新しい生活を作っていける支援が必要とされています。

①ママのための減災マニュアルを作る

子どもたちを抱えて被災・避難生活を送ることは想像を超える大変さがあります。そんな時に少しでも役立てるようなマニュアルがあれば心の支えにもなりますね!

②受援力を高める

"受援力"とは、助けを求めたり助けを受けたりする心構えやスキルのことです。

日本人にとって、意外と難しい"受援力"。我慢強すぎることで、子育てや介護の責任を感じ、人に頼ることが難しくなっています。少しでも、人に助けを求められれば...そんな"受援力"を高めることも大切です。

・災害に強い地域づくりを

地域の方々の多様性を理解し尊重することで、個々の力を発揮することができます。そのためには、男女共同参画で若者から高齢者まで全ての人が協働することが必要となります

今後、男女共同参画の防災をすることで災害に強い地域づくりを私たちの住む岐阜で行えるよう取り組んでいきます。

 

最後になりますが、

私たちNPO法人こどもトリニティネットでは、2017年から子育て世代に特化した防災事業を行っています

ただ、知識を学ぶ場を提供するだけでなく、そこから実践して備える、"ボウサイ"を楽しく身近に...。をキーワードとして今後も取り組んでいきます!

 

また災害時・災害後にはbuild back better(ビルドバックベター:災害前より良くしていく)を前提としてオール岐阜で動けるよう活動を通じて発信していきます。